
学校支援本部体制はどのように構築しましたか
運営者は、主にPTA・委員役員OG・OBが有力な候補になります。まず、学校支援本部の運営は、基本的にボランティアであるという点で、多少PTAと似たシステムになります。ただし、PTAの場合は自分の子供が今お世話になっているという感謝の念であり、学校支援本部に貢献してくださる方は、自分の子供が以前にお世話になった母校である地元の学校を活性化するために貢献したいという感謝の念であるという大きな違いがあります。また、PTA委員役員のOG・OBは、教育にも感心が高く、自分の時間をほかの人のために使う意欲のある方とも言えます。そして、学校支援本部をPTAで行っていた活動の延長として捉えて活動していただきやすいといえます。
ボランティアへの謝礼はどのようにしていますか?
和田中の場合、杉並区の土曜日学校後援謝礼と文科省のこども居場所事業の謝礼がボランティアへの謝礼の中心です。それ以外は、参加する生徒から、それぞれのプログラムごとに徴収します。たとえば、ドテラは年間5,000円、英語アドベンチャーコースは月謝6,000円です。サマスペと称する夏休みコースは一回100円です。実際にかかる経費は、各ボランティアへの交通費程度の謝礼(1回2,000円ほど)と、長時間にわたって指導してくださる場合のおにぎり代、事務用品代などです。教育関係者で、ご自身の教育研究の場として定期的に参加してくださる方など、まったく謝礼をお渡ししていない方もいます。
学校支援本部の組織運営で苦労することは?
人事面での苦労は、主に組織内と組織外に分けられます。組織外では、学校との調整が問題になります。まず、学校支援本部が設置できるかどうかは、学校長の方針に依存します。和田中の場合は、学校長が率先して学校を開くという方針を打ち出し、反対する先生方を説得してくださったので、スムースに運びました。
それでも、運営しているとさまざまな理由で反対する意見も出てきます。学校側の懸念理由も当然ですので、説得の技術と時間をかけた調整が必要です。
また、学校長からの依頼で、学校支援本部事務局長は学校の職員(主任級)が毎週開催する運営委員会に参加しています。また、学校評議委員としても活躍しています。
組織内の人事の問題点は、いろいろなメンバーがダイナミックに動きますので、それを調整できるマネジメント能力が重要な課題になります。NPOやPTAなどの組織とは違い、人に対する拘束力がありません。参加しているメンバーは、それなりの責任感のある方を選びますが、それでも、個人でほかに優先すべき仕事をもっています。謝礼をあまり渡せませんので、個人個人にやりがいのある仕事を任せる必要があります。これは、お金ではなく、母校で役に立っているという自負もひとつの魅力といえます。また、生徒との交流も魅力です。学ボラと生徒のナナメの関係は校長が常々言っている点ですが、学校支援本部を支えるスタッフの地域のおじさん、おばさんとしての関係も大切です。自分の親にはいえないけれど、図書室のおばさんには相談できるという生徒が何人もいます。そして、こういう生徒から自分の子どものように話を聞ける人材が学校支援本部のスタッフとしてふさわしいともいえます。
また、学校支援本部の目標がぼやけると、参加しているメンバーの意識も低下します。自分の学校の問題点を常に念頭において、それについてオープンに話し合えるミーティングを設定することが必要です。和田中学校支援本部では、メールでの連絡と月一回の定例会議で調整しています。